干が合わさるで、干合と読みます。干とは十干の事で、甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸の事を言います。3種類の干合を説明する前に、まずは基本となる「十干とはなんぞや?」を押さえましょう。
この記事を書いた人:飛鳥宗佑(あすかそうすけ)
10年四柱推命に携わっています。鑑定した命式は200件を超えます。もっと沢山の命式を鑑定し技術を高め、依頼者様へ精度の高い結果を還元していきたいと考えています。
飛鳥宗佑の命式
年柱:辛酉
月柱:庚子 (癸)
日柱:乙亥
時柱:庚辰
十干(甲乙丙丁戊己庚辛壬癸)
十干は、「じっかん」「じゅっかん」とも読めます。特にじっかんと読まないとプロと認めないとか、じゅっかんと読まないと世間一般からは認められないという決まりはないので、好きな方で呼ぶと良いです。
十干は甲から始まり、乙→丙と続き、癸で終わり、また甲からの繰り返しになります。十二支の様に順番があります。
では、甲乙丙丁戊己庚辛壬癸(こうおつへいていぼきこうしんじんき)をそれぞれ解説していきます。
甲(きのえ)
一番最初の十干で、甲は大きな木を表します。五行で表すと木で、陽の気があります。
乙(きのと)
二番目の十干で、草花を表します。五行で表すと木です。陰の気があります。
丙(ひのえ)
三番目の十干で、太陽を表します。五行で表すと火です。陽の気があります。
丁(ひのと)
四番目の十干で、ロウソクなどの火を表します。五行で表すと火です。陰の気があります。
戊(つちのえ)
五番目の十干で、山を表します。五行で表すと土です。陽の気があります。
己(つちのと)
六番目の十干で、土・畑を表します。五行で表すと土です。陰の気があります。
庚(かのえ)
七番目の十干で、固い金属を表します。五行で表すと金です。陽の気があります。
辛(かのと)
八番目の十干で、ダイヤなど柔らかい金属を表します。五行で表すと金です。陰の気があります。
壬(みずのえ)
九番目の十干で、海・川・湖などを表します。五行で表すと水です。陽の気があります。
癸(みずのと)
十番目最後の十干で、雨や水滴を表します。五行で表すと水です。陰の気があります。
干合の組み合わせ
干合は特定の十干同士がくっつきます。甲えから数えて己で折り返し、癸で終わるとこうなります。
甲乙丙丁戊
|||||
己庚辛壬癸
これが干合の関係にあたります。
甲と己、乙と庚、丙と辛、丁と壬、戊と癸。必ず、陽と陰の組み合わせになります。
干合から見る相性
干合はくっつくという意味があり、一度くっつくと離れません。なので、例えば男女の相性を診る時「私は庚で、あなたは乙で干合の関係だから相性が良い」という診方もあります。
3種類の干合とは?
干合と言えど、とある条件が加わると変化したり、消えたり、結びつきが強まったりします。相性を診る場合は関係ありませんが、運勢を診る場合は非常に重要になるので、しっかりと理解したいものです。
3種類の干合を説明します。
変化干合(へんかかんごう)
変化干合とは、生まれた季節(春夏秋冬・土用)によって十干が変化する干合を言います。行運で変化干合が発生したり、命式で年柱と月柱、月柱と日柱、日柱と時柱の様に隣り合う十干が干合して変化する事があります。たまに、干合すると全て変化するという誤ったブログ記事を見かけますので、そこは勘違いしないようにお気を付けください。
行運での変化干合
例えば、とある季節に生まれている方で、命式に甲があったとします。そこに行運(年運や大運)で己が来た時、甲と干合するのですが、干合した結果甲が戊に変化するのです。これが変化干合です。ただし、日柱と変化干合だけは、日柱の十干は変わらず行運の十干だけが変化します。
命式での変化干合
仮の命式ですが、こんな命式があったとします。
年柱:壬午
月柱:丁丑
日柱:戊戌
時柱:甲申
この場合、年柱の壬と月柱の丁が干合の関係にあたります。そして、とある条件をみたしているとして、その結果壬は甲に、丁は乙に変化します。
ちなみに、命式での変化干合は元に戻ることはありません。だから、変化干合後喜神の十干になれば良いですよね。
参考:【四柱推命】間違えてはいけない正しい喜神・忌神。出し方も解説。
【重要】変化干合一覧
ある条件が重なると甲と己の干合は、甲が戊に変わります。己はそのまま。
ある条件が重なると乙と庚の干合は、乙が辛に変化します。庚はそのまま。
ある条件が重なると丙と辛の干合は、丙が壬に、辛が癸に変化します。
ある条件が重なると丁と壬の干合は、丁が乙に、壬が甲に変化します。
ある条件が重なると戊と癸の干合は、戊は丙に、癸は丁に変化します。
無作用干合(むさようかんごう)
無作用干合とは、干合した時「とある条件」にあてはまらない時、つまりは変化干合にならない時無作用干合になります。とある条件にあてはならない場合、消えてどちらの十干も無くなります。
行運での無作用干合
例えば、月柱に戊があったとしましょう。この時、年運や大運で「癸」が来ると、月柱戊と干合します。しかし、この時「ある条件」に当てはまらない場合、戊と癸は無くなります。これが無作用干合です。
命式での無作用干合
例えばこの命式の場合
年柱:丙戌
月柱:辛卯 (卯)
日柱:己丑
時柱:乙丑
年柱の丙と、月柱の辛は干合の関係です。しかし、この命式は先ほどの変化干合の条件を満たしていません。なので、年柱の丙と月柱の辛は無作用干合で消えます。命式を書き換えるとこうなります。
年柱: 戌
月柱: 卯 (卯)
日柱:己丑
時柱:乙丑
これが無作用干合です。ちなみに、命式での無作用干合は、年柱と月柱による干合のみです。理由は次の章で詳しく分かります。
倍加干合(ばいかかんごう)
月柱と日柱、日柱と時柱の様に、日柱に関わる干合で変化干合じゃない場合は倍加干合となります。
行運での倍加干合
例えば、日柱に壬があったとして、年運や大運で丁が来たとしましょう。(他の柱に干合する十干が無いとします)この時、壬と丁は干合の関係ですが、変化干合ではないとき日柱との干合なので倍加干合となります。
命式での倍加干合
例えばこんな命式。
年柱:丙戌
月柱:癸巳 (丙)
日柱:庚寅
時柱:乙酉
この時、日柱の庚と時柱の乙は干合の関係ですよね。しかし、この命式は変化干合の条件を満たしていません。また、日柱と時柱の干合なので無作用干合でもありません。なので、倍加干合となり乙がもう一つ増えます。もう一つ例を見てみましょう。
年柱:壬申
月柱:壬子 (癸)
日柱:丁未
時柱:戊申
日柱の丁と、月柱の壬が干合の関係ですね。しかし、この命式も変化干合の条件を満たしていません。また、月柱と日柱の干合なので無作用干合でもありません。なので、倍加干合となり壬がもう一つ増えます。
まとめ
・干合の関係
甲乙丙丁戊
|||||
己庚辛壬癸
・干合には、変化干合、無作用干合、倍加干合があります。
四柱推命で自分の事を詳しく知りたい
今回の干合を記事を読んで、「自分の命式に干合があるんだけどどうなんだろう」とか、相性を知りたい(相手の生年月日と生まれた時間、場所も必要ですが)など気になる事がある場合は鑑定致します。こちらから申し込みできます。四柱推命鑑定申し込み
また、四柱推命を自分で覚えて診れるようになりたいという方は、四柱推命講座もありますので宜しければご覧ください。
経験者でも初学者でもしっかり学べる四柱推命講座 (uranaiya-hoshizora.com)
更新情報
2021/10/13:飛鳥宗佑の命式を表示
2024/7/3:四柱推命講座のリンクを追加