四柱推命には格局というものが存在します。
ん?カッキョク?なんじゃそりゃ?
と思われる方が殆どですが、実はそんなに難しくはありません。
この記事で格局について説明し、格局とは?格局にはどんな種類があって、どんな特徴があるのかを命式を使って説明致しますので、是非最後までお読み下さい。
この記事を書いた人:飛鳥宗佑(あすかそうすけ)
10年四柱推命に携わっています。鑑定した命式は200件を超えます。もっと沢山の命式を鑑定し技術を高め、依頼者様へ精度の高い結果を還元していきたいと考えています。
飛鳥宗佑の命式
年柱:辛酉
月柱:庚子 (癸)
日柱:乙亥
時柱:庚辰
格局とは?
教科書的に言えば「命式を分ける名前」です。
四柱推命的には、この命式は〇〇格とか、この命式は◇◇格みたいな言い方や使い方をします。
格局は、内格と従格に分かれます。
内格とは?
五行のバランスを取る事を吉とし、身弱の内格と、身強の内格に分かれます。
身弱の内格は、元々が身弱なので自分自身が強くなることを吉とします。例えば、こんな命式。
年柱:己巳
月柱:庚午 (丁)
日柱:甲寅
時柱:癸酉
偏官が一番強く、身弱の命式です。しかし、時干に印綬があるので従格にはならず、身弱の内格となります。ちなみに、この場合喜神の通変星は自分を強める比肩・劫財、印綬・偏印となります。
次に、身強の内格は、既に身強なのでこれ以上強くなることをヨシとせず、自身を抑える事を吉とします。例えばこんな命式。
年柱:癸巳
月柱:甲寅 (甲)
日柱:乙巳
時柱:庚辰
比肩・劫財が目立って強く、偏印もあるので身強の命式です。しかし、時干に比較的強い正官があるので、従格にはならず身強の内格となります。ちなみに、この場合喜神の通変星は自分を抑える正財・偏財、正官・偏官となります。
従格とは?
通常五行はバランスがとれていた方が良いなどと聞きますが、従格の場合は別で、特定の五行が偏って強くなることを吉とします。※従格を外格と呼ぶ方もいますが、意味は一緒です。
従格は身弱の従格と身強の従格に分かれ、身弱の従格は、もっと弱くなることを吉とし、身強の従格はもっと強くなることを吉とします。
身弱の従格には、従児格、従財格、従殺格とあります。身強の従格には一行得気格、従旺格、従強格があります。一つずつ説明致します。
従児格
従児格は、食神・傷官が一番強い命式で、自分を強める比肩・劫財、印綬・偏印が極めて弱い命式の事を言います。例えばこんな命式。
年柱:戊辰
月柱:丁巳 (丙)
日柱:甲戌
時柱:庚午
傷官が一番強い命式です。そして、比肩は1干1支しかなく、印綬・偏印も命式にないので従児格が成立する命式です。
ただし、時干がこうなると比較的強い偏印があるので、従児格にはならず、身弱の内格となります。
年柱:戊辰
月柱:丁巳 (丙)
日柱:甲戌
時柱:壬申
従児格の特徴は、表現力がありスポーツや画家、音楽家、ファッション関係、美容関係、飲食、接客、介護などマルチに才能を発揮する事ができます。
従児格は、印星(印綬・偏印)を非常に嫌うので、その時期は注意が必要です。
従財格
従財格は、正財・偏財が一番強い命式で、自分を強める比肩・劫財、印綬・偏印が極めて弱い命式の事を言います。例えばこんな命式。
年柱:甲午
月柱:丙寅 (甲)
日柱:壬寅
時柱:丙午
偏財が一番強い命式です。そして、比肩は1干0支しかなく、印綬・偏印も命式にないので従財格が成立する命式です。
ただし、似たような命式でも
年柱:甲午
月柱:丙寅 (甲)
日柱:壬子
時柱:庚戌
ですと、偏財が一番強い命式ですが印綬が1干1支あるので、従財格にはならず身弱の内格となります。ちなみに、この場合年干の食神は忌神です。
従財格の主な特徴は、文字通り「財」に縁があり、人に何か命令したりするのを好むので、起業に向いていたりします。男性であれば恋愛運があり、男女ともに父親との縁があり頼りになります。
従財格は、比劫(比肩・劫財)を非常に嫌うので、その時期は注意が必要です。
従殺格
従殺格は、正官・偏官が一番強い命式で、自分を強める比肩・劫財、印綬・偏印が極めて弱い命式の事を言います。例えばこんな命式。
年柱:丙辰
月柱:戊戌 (辛)
日柱:癸卯
時柱:己未
正官・偏官が一番強い命式です。そして、比肩は1干1支しかなく、印綬・偏印も命式にないので従殺格が成立する命式です。
ただし、似たような命式でも
年柱:丙辰
月柱:戊戌 (辛)
日柱:癸卯
時柱:辛酉
ですと、正官が一番強い命式ですが偏印が1干1支月令があるので、従殺格にはなりません。
従殺格の特徴は、何か一つの事に打ち込むことを得意とし、仕事では上司の引き立てを得やすいです。女性であれば恋愛運が良く、男性は社会運が良いです。
従殺格は、食傷(食神・傷官)を非常に嫌うので、その時期は注意が必要です。
一行得気格
一行得気格は、比肩・劫財が極めて強く、比肩・劫財の五行が月令を得ているか、地支に三合か方合が揃っていて、尚且つ比肩・劫財を弱める食・財・官が極めて弱い命式の事を言います。滅多にお目に掛かれない命式で、1000人に1人ぐらいの割合でしかいないと言われている大変珍しい格局です。
年柱:庚子
月柱:辛酉 (辛)
日柱:庚戌
時柱:辛巳
比肩・劫財が非常に強く、秋月生まれで月令を得ているので、一行得気格が成立する命式です。
年柱:壬子
月柱:辛亥 (壬)
日柱:癸丑
時柱:庚申
比肩・劫財が非常に強く、冬月生まれで月令を得ていて、且つ地支に亥・子・丑の方合が揃っているので、一行得気格が成立する命式です。
主な特徴は、実行力、行動力に溢れているので海外で活躍する人が多いです。財運もあるので、フリーランスや起業にも向いています。
一行得気格は、官星(正官・偏官)を非常に嫌うので、その時期は注意が必要です。
従旺格
従旺格は、比肩・劫財が一番強い命式で、食・財・官が非常に弱い命式の事を言います。一行得気格との違いは、月令・三合・方合を得ているか否かの違いです。従旺格は、月令・三合・方合を得ていなくても成立します。
年柱:丙辰
月柱:己亥 (壬)
日柱:戊寅
時柱:己未
先の一行得気格よりかは比肩・劫財が弱くなっていますが、食・財・官が天干に無く従旺格が成立する命式です。
ただし、似たような命式でも
年柱:丙辰
月柱:己亥 (壬)
日柱:戊寅
時柱:壬戌
ですと、財が少し強いですので、従旺格は成立せず身強の内格となります。
主な特徴は、比肩・劫財が強いので少し指図を嫌う面はあるものの、実行力に溢れ人間関係も良好、財運もある傾向です。企業勤めよりフリーランスの方が向いています。
一行得気格同様、官星(正官・偏官)を非常に嫌いますので、その時期は注意が必要です。あと、日本式の四柱推命なんかでは正官=吉としている場合がありますが、一行得気格・従旺格には当てはまらないので、お気をつけ下さい。
従強格
従旺格は、印綬・偏印が一番強い命式で、食・財・官が非常に弱い命式の事を言います。例えばこんな命式。
年柱:壬申
月柱:癸卯 (乙)
日柱:甲辰
時柱:壬申
印綬・偏印が一番強い命式です。そして、食・財・官は天干に無いので従強格が成立する命式です。
ただし、似たような命式でも
年柱:壬申
月柱:癸卯 (乙)
日柱:甲寅
時柱:己巳
ですと、財が少し強いですので、従強格は成立せず身強の内格となります。
ちなみに、従強格は財星(正財・偏財)を非常に嫌うので、その時期は注意が必要です。あと、日本式の四柱推命なんかでは正財=吉としている場合がありますが、従強格には当てはまらないので、お気をつけ下さい。
従強格の主な特徴は、知性の星なので頭脳明晰な傾向です。ややプライドが高い面もありますが、人に助けられる事が多いのも特徴です。男女とも母親との縁があり、頼りになります。
格局別仕事運
ここでは主に内格と従格に分けてお話をします。
身強・身弱問わず内格の方はどちらかと言うと組織勤めの方が向いています。周りの人と協調したりバランスを取る事を苦にしないので、どちらかと言えば組織勤めの方が向いています。バランスを取るという意味では、マネージャーなども向いています。
一方、身強・身弱問わず従格の方はスペシャリストなので、フリーであったり、会社勤めでもある程度決裁権が自分にある企業の方が向いています。要は、気が強い傾向で、周りとは違う考え方を持っているので、自力を活かしたフリーランスや、企業の方が向いています。
格局別金運
干関係の絡みもあるので一概に言えませんが、財星が強く喜神の格局が金運が高い傾向です。
従財格であったり、身強の内格で財星が強く干関係が良い格局が金運が良いです。
年柱:戊辰
月柱:庚申 (庚)
日柱:丁酉
時柱:戊申
この様な従財格だと財星に強さがあって喜神で、干関係も良いので金運が高いです。
年柱:庚子
月柱:辛巳 (丙)
日柱:丁酉
時柱:辛丑
この様な従財格だと財星が強いのですが、干関係が良くないので先ほどの命式よりかは金運は落ちます。
金運が良くない命式
身弱の内格で財星が強いと、金運は悪い傾向にあります。ストレスから来る浪費があったり、当たりもしないギャンブルに無駄に浪費する傾向があります。
ただし、比肩・劫財が強まる時期や、財星が弱まる時期は金運が良くなるので、その時期にしっかりと貯めたりお金の使い方を覚えると良いでしょう。
年柱:癸酉
月柱:壬戌 (丙)
日柱:戊寅
時柱:壬子
正財・偏財がある命式ですが、日干が月令を得ていて強さがあるので、身弱の従格(従財格)にはならず身弱の内格です。正財・偏財は忌神なので、金運は弱い傾向です。
しかし、壬を抑える丁の時期や、癸を抑える戊の時期、子を無作用にする丑・午の時期に金運が良くなります。
格局別恋愛運
恋愛運は、男性であれば財星、女性であれば官星を診ます。
男性は、財星が喜神で強いと恋愛運は良い傾向か、もしくは財星が忌神でも天干に財星が無いなど財星が弱いと恋愛運は良い傾向です。
女性の場合は、官星が喜神で強いと恋愛運は良い傾向か、もしくは官星が忌神でも天干に官星が無いなど官星が弱いと恋愛運は良い傾向です。
恋愛運の良い命式(男性)
年柱:丙午
月柱:戊戌 (戊)
日柱:乙丑
時柱:戊寅
財星が強く、従財格の命式です。恋愛運は良い傾向です。ただし、命式で恋愛運は良くても時期により更に良くなったり悪くなったりします。上記の命式だと、大運で癸、年運で癸が巡る時期は財運低下、恋愛運が低下します。良くない女性と出会い、財を失うと読めます。
恋愛運が良くない命式
年柱:乙卯
月柱:丁亥 (壬)
日柱:己未
時柱:丙寅
この命式は、官星が一番強く、比肩も1干1支で弱いので従殺格が成立しそうな命式ですが、印星が2干2支あるので従殺格にはならず身弱の内格の命式です。
偏官は忌神で非常に強いので、この命式で女性の場合は恋愛運はあまり良くありません。どうみても良くない人と付き合っていたり、恋愛自体に興味が無い人もいます。
ただし、忌神偏官を弱わめる庚の時期や、卯・亥・未を弱める丑、寅、巳、午、酉、戌の時期に恋愛運は良くなります。
その他の格局
その他、埋金、印多身弱、沈金、両神成象格がありますが、やや特殊なので解説は省きます。
最後に
如何だったでしょうか?格局にはどんな種類があり、どんな特徴があるのかお分かり頂けたでしょうか?
最後に、自分の格局はなんだろうと気になる場合は専門家にきちんと診てもらいましょう。無料の四柱推命サイトは日付変更に対応していないとか変化干合に対応していないなど、精度に欠けるものばかりなので、間違った運勢や命式を覚えかねません。きちんと知識と経験のある専門家に正しい運勢と命式を診てもらった方が良いです。
なんか飛鳥さんは四柱推命に詳しいそうとか、信頼できそうと感じたなら鑑定を行っていますので、一度命式を診させて下さい。良い時期悪い時期、正確な格局を鑑定致します。四柱推命鑑定申し込み
また、四柱推命を自分で覚えて診れるようになりたいという方は、四柱推命講座もありますので宜しければご覧ください。
経験者でも初学者でもしっかり学べる四柱推命講座 (uranaiya-hoshizora.com)